あれからどうなった?

あれからどうなった?

空白の半年間

前稿「ダウンロードの秘訣」を書いたのが6月23日ですから、およそ5か月半ぶりのブログ更新ということになります。

その間、Website Explorer は Ver.0.9.9.23 → Ver.0.9.9.25 とアップデートしました。フリーソフトとはいえ、けっこう作り込んでいるためバージョンアップも大仕事で、かなりの時間と労力をそこに集中させなければならず、それがブログに手を付けられなかった主な理由です。(もちろん、ちょっとサボりたくなったというのもありますが。)

もともとこのブログを立ち上げた切っ掛けは、Website Explorer が開発終了していた状況下で「起動直後の画面の問題(解決済み)」に書いたような事態に直面して、ユーザーの皆さんに何か伝える方法は無いか、と考えたことにありました。しかしその後、Website Explorer を奇跡的に開発再開することができ、上記の問題を解決したため、このブログの当初の役割は半ば終わったと言えなくもありません。

とはいえ公式サイトが無くなった今、ブログという形式ではあっても Website Explorer の「ホーム」と言えるようなサイトをウェブ上に作っておく意味はあるでしょう。開始後2,3か月は Google 含めて検索結果にこのブログは全く反映されず失意消沈していたけれど、最近は検索ワードによっては上位10位以内に入るようになりました。

Twitter にアカウントを作ったのも、もともとはブログへの集客が目的でしたが、Website Explorer が開発を再開してからは最新版の公開を Twitter でアナウンスすることが多くなり、そちらがメインのようになりました。Twitter を始めて特に良かったと思うのは、Website Explorer を昔から使ってくれている人、最近知って使い始めた人からメッセージがあり、梅ちゃん堂をフォローしていただいたことです。そういう一期一会の繋がりが見つかるというのは大切で、かなり以前から Twitter には「Website Explorer を使って便利だった」とか「梅ちゃん堂(の公式サイト)が無くなって悲しい」といったツイートがけっこうあって、そうした心からのつぶやきにお礼を述べたい、とずっと思っていました。

発信手段として見ると、Twitter の投稿は長文には適していないものの、各ツイートへの反応が「いいね」や「リツイート」等々にも表れてわかりやすい。ブログは逆に読者の反応が見えにくいが、詳しく書くことができる、という利点があります。当面はこの二段構えで行こうと思いますが、Blogger には色々不満な点もあって、他の選択肢も模索中です。

バージョンアップ

Website Explorer は7月29日に Ver.0.9.9.23 β55、9月7日に Ver.0.9.9.24 β56、10月29日に Ver.0.9.9.25 β57 をリリースしました(各ダウンロードサイトでの公開日よりも多少先行している場合があります)。短期間にこれだけ頻繁にバージョンアップをしたのは2017年以来のことです。

外見上、見違えるほどの変化はありませんが、デバッグにじっくり時間をかけることが出来たおかげで、大小さまざまの不具合を修正することができました。自分もそうなのですが、ソフトって古いバージョンをそのまま使い続けがちですよね。でも折を見て、最新版が出ていたら面倒がらずにアップデートするのは良いことです。それによって思わぬ不具合が回避されたり、意外な新機能が見つかったりしますから。

この間の変更で一番わかりやすいのはツールバー表示で、今まで「アイコンとテキスト」しかなかったところに、省スペースな「アイコンのみ」「テキストのみ」「アイコンの横にテキスト」の3つが加わったことです。メインメニューの「表示」→「ツールバー」から変更できます。

アイコンとテキスト

アイコンのみ

テキストのみ

アイコンの横にテキスト

Website Explorer の見た目のレトロ感と言われているものを完全には消し去ることなく、ちょっとだけ新しくしてみたわけです。

Ver.0.9.9.23 から Ver.0.9.9.25 までの変更で一番重要なのは「HTTP リダイレクト」関連の機能です。今まではリダイレクトされたリンク(外部リンクを除く)とその転送先を単に一覧表示するだけでしたが、転送先がサイトの一部を構成する場合があるため、リダイレクトの結果を通常のハイパーリンクと同等に処理するようにしました。

例えば「要求されたURL」が https://www.example.com/query.php で「転送先」が https://www.example.com/queries/query.php のとき、スタートアドレスが https://www.example.com であれば内部サイトの条件を満たしているので「サイト内ページ」の中に含められ、わかりやすいように青い字で表示されます。

「HTTP リダイレクト」

「サイト内ページ」

上図「HTTP リダイレクト」の例のように、「転送先」が https://abc.example.jp/ など外部リンクになる場合は「HTTP リダイレクト」において赤い字で表示され、「外部リンク一覧」の中に含められます。項目を選択してツールバー左端の「転送先を表示」をクリックするか、右クリックメニューから「転送先を表示」を選ぶか、項目をダブルクリックすると、「サイト内ページ」または「外部リンク一覧」内の該当項目にジャンプする仕組みです。

しかし https://abc.example.jp/ のような外部リンクをサイト内に含めたい場合もあるでしょう。この場合は通常のリンクと同様に、詳細設定ダイアログの「ミッション」タブで「下のキーワードを含むアドレスをサイトに含める」にチェックを入れ、リダイレクト先に固有の URL の一部(このケースでは abc.example.jp など)をキーワードとして指定することで実現します。

Windows 11

この間のバージョンアップといえば、「Windows 11」へのアップグレードがありました。米東部時間の6月24日にマイクロソフトによって発表され、自分の使用するPCにも「Windows 11 近日公開」という通知が現れて、非常に気になりました。Windows 11 上で果たして Website Explorer は動作するのか?という疑問が生じたからです。

「Windows 10 で終わり。Windows 11 は無いって言ったじゃない?マイクロソフトの噓つき~!」とはなかなか言えないのは、自分も去年、Website Explorer のファイナルバージョンを出しておきながら今年になって最新版をリリースしているからです。(しかし誓って言いますが、今年の春先まで自分でも開発再開は夢想だにしていませんでした。)

Windows 11 上で Website Explorer が正常に動作するかどうかをテストし、問題が見つかれば、それに対応したバージョンに取り組まなければなりません。Website Explorer の今年中のアップデートがそれほどドラスチックなものにならなかったのは、こうした問題も絡んでいたからです。

Windows 10 のときと同じく今回もインターネットによる無償アップグレードが可能でしたが、Windows 10 のときと違ってサポートされるシステム要件が厳しく、例の「PC正常性チェック」でチェックしてみたところ、去年買ったノートPCも含めてデバイスが Windows 11 の要件を満たしているPCは自分のところには1台もありませんでした。

その後、要件を満たしていないPCでも Windows 11 を手動でインストールする方法について情報を得ましたが、別に個人的にとても興味があって Windows 11 を入手したいわけではなく、あくまで今後 Windows 11 を使うであろう一般ユーザーと同じステップに立つことが重要だったので、残された選択肢は Windows 11 のシステム要件を満たしているPCを購入することだけでした。フリーソフト作者にとっては、結構きつい選択です。

Windows 11 の一般公開は10月5日でしたが、この日に世界中の該当ユーザーが一斉に Windows 11 にアップグレードできるわけではなく、この日以降日数をかけて順次提供されるということでした。おまけに購入したPCが Windows 11 の要件は満たしていたものの、搭載の AMD Ryzen CPU に Windows 11 でパフォーマンス低下の不具合が見つかったことも影響してか、Windows Update によるアップグレードができたのは半月以上遅れての10月20日になってからです。

ともあれ Windows 11 上でも Website Explorer が通常通り動作することが確認でき、 ひとまず安心しました。Windows 11 自体もこれまで大きな不具合もなく使えています(AMD Ryzen 問題は KB5006746 のインストールで解決した模様)。Windows 10 で正常動作したソフトウェアは Windows 11 でも概ね問題なく動くと考えて良いでしょう(あくまで正規の方法でアップグレードした場合ですが)。

今後の展望

Website Explorer の次のバージョンの公開は、たぶん年明け以降になると思います。このソフトの重要度を高めるような変更を加えたいと思っていますが、具体的なプランはまだ明らかにできない状態です。

もう一つ、これは現段階では全く白紙ですが、Website Explorer の公式サイトを再度立ち上げるべきではないかという構想はかなり前からあって、そのために独自ドメインも取ろうかと考えました。その場合、このブログは公式サイトの一部となるでしょう。

公式サイトがあれば、そこにダウンロード可能なファイルを置くこともでき、バージョンアップの公開もかつてのように迅速になります。ただ、この点に関しては最近うれしい出来事がありました。フリーソフトの情報サイトとして定評のある「フリーソフト100」で今後 Website Explorer をダウンロードできるようにしていただいたのです。長年、「フリーソフト100」では Website Explorer をご紹介いただく形でお世話になっていますが、これからは最新版のアーカイブも置いていただけるということで、感謝に堪えません。ここであらためて感謝の気持ちを述べたいと思います。

今年はドメインジャック発見に始まり、このブログの立ち上げ、Twitter アカウント開設開発再開、Windows 11 へのアップグレードと、色々なことが矢継ぎ早にあった劇的な1年でした。今年を総括するのはまだちょっと早いですが、来年もご支援よろしくお願いします。

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